鶴富屋敷〜山峡の村に残る並列型民家〜

大きく太い材料を使用し、椎葉独特の型式(一列型平面形式)で建てられています。『一列型平面形式』とは横一列に部屋を配置するもので、斜面ばかりで平地が少ない山間部で家を建てるための知恵と考えられています。その建設技術から、建てられたのはおよそ300年前と推察されており、昭和31年に国の重要文化財に指定されました。

名称 鶴富屋敷
住所 宮崎県東臼杵郡椎葉村上椎葉
お問合せ 椎葉村観光協会 TEL:0982-67-3139
アクセス 国道265号線沿い
営業時間 9:00 – 17:00
定休日 年末年始(12月28日〜1月3日)
料金 大人200円 小人100円

 

源氏の武将と平家の姫の悲恋の舞台

二人の愛を題材とした椎葉平家まつり (11月)

源氏の将軍・那須大八郎と、平清盛の末裔・鶴富姫が源平の垣根を超えて結ばれた地とされています。源氏の兵の多くがこの地にとどまったためか、椎葉村の人口の約20%は那須姓とのこと。
詳細はこちら→→椎葉 平家落人伝説

 

 

鶴富屋敷、どこがすごい?

国指定重要文化財

『那須家住宅』として昭和31年に国から重要文化財と指定されました。

ポイント↓↓

  • 家屋前面に縁を横一列に長く配置(家の長さ25m・奥行き8m)
  • 又首(さす)を組み合わせた小屋組み
  • 寄棟づくりで棟飾りとして九本の千木(ちぎ)が組まれた屋根

 

寝殿造の形態を残した椎葉独自のつくり

家の構造は、鎌倉時代初期に基礎付けられ安土桃山時代ごろまでに完成された造りとされ、平安時代の寝殿造の形態を残しています。屋敷には「コザ、デイ、ツボネ、ウチネ」の4部屋と「ドジ」と呼ばれる土間があり、各部屋の役割が明確に分かれています。また大きな特徴としては、部屋の背面の戸棚を造り付けにし、開口部が全くないことが挙げられます。

<各部屋の解説>
コザ:神仏を祭る神聖な場所で、昔は女性の立ち入りが禁止されていた。
デイ:一番広い部屋で客間として用いられ冠婚葬祭などの行事も行った。
ツボネ:寝室、夫婦の部屋。お産にも使用された。
ウチネ:茶の間。
ドジ:雑穀をつく空臼と大小の石造りのかまどがある土間。

 

豪勢な食事(予約必須)

事前予約をすると鶴富屋敷内でのお食事可能です(ランチ/ディナー)。お食事は、季節の山菜・川魚・猪鹿などを用いた郷土料理で、椎葉で取れたそば粉での手打ちそば、ゴマ豆腐なども人気があります。
また、隣接する館にそのまま宿泊することも可能です。

ご予約はこちら→→旅館 鶴富屋敷

 

 

ついでに他の場所もちょっとみてみようかな、そう思った人はこちら↓↓
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