白鳥山御池〜まるでジブリ? 村人から聖地と崇められてきた湿地帯〜

白鳥山御池登山口からゆるいアップダウンを超えて南下していくと、一面をもっこりとした苔に覆われた湿地帯があります。切り株や太い根っこまでが苔に覆われ、倒木から大きなキノコが何層も生えているその様子は、まるでジブリの世界です。山景色の魅力を再発見する旅に出かけてみませんか。

名称 白鳥山御池
住所 椎葉村大字不土野字向山日添(ぼんさん越に駐車)
お問合せ 椎葉村観光協会 TEL: 0982-67-3139
アクセス 椎葉村役場 —(車で約75分)— ぼんさん越 峰越登山口 —(徒歩で約60分)— 御池

 

他とは一線を画す神秘的な世界観

一面の苔に覆われた樹木

御池周辺の木々の枝には緑が生い茂り、幹や根はもっこりと苔に覆われます。一面の深々しい緑黒い地面が作り出す空間は、まるでジブリの世界に迷い込んだような幻想を抱きます。

生命の神秘を感じる不思議な空間にぜひお越しください。

 

 

シャクヤクの群生地

4月下旬〜5月上旬にかけて、白鳥山から時雨岳に向かう縦走路ではヤマシャクヤクが咲き誇ります。

ヤマシャクヤクは山地や深山の林床に生える野生のシャクヤクで、春に約5cmの大輪の花を咲かせます。上品な美しさをまとい、登山者からの人気も高い花ですが、2-3日で散る短命花でもあります。

 

 

内側がくりぬかれたような形の巨木

白鳥山山頂付近には不思議な形の樹木が立ち並んでいます。内臓だけなくなったかのように、内側が空洞で、外側の樹皮は頂に向かって渦巻いているのです。どんな状況でも力強く生き抜く命のたくましさを感じる瞬間です。

(写真 左手前)

 

 

 

 

 

実際に登ってみよう

◇注意◇
九州には白鳥山が2つあります。
一つ目は本記事でご紹介した白鳥山で、熊本と宮崎の県境にございます。苔や倒木が織りなす神秘的な世界観が魅力です(マップ)。
二つ目は鹿児島と宮崎の県境にあり、山頂からは3つの火山湖を見下ろすことができます(マップ)。
どちらも魅力的な山ですので、好みにあった方をお選びください。

 

時間と距離

参考コース:峰越登山口-白鳥山 往復コース(YAMAP)
ただピストンするだけでなく、山頂付近をぐるりと一周するのがオススメです。
所要時間:約3時間
距離:5-6 km
上り:約300-400 m

※体力的には初心者向けですが、道を外れやすく迷いやすいです。十分ご注意ください。

 

季節はいつが良い?

【12月-2月上旬】
気温の低い晴れた日の朝は樹氷が見られます。細い木の枝に氷が集まった、まるで繊細なガラス細工のような樹氷を、ぜひご覧ください。
【4月下旬-5月上旬】
シャクナゲの季節です。石灰岩の岩場にひっそりと咲き誇るヤマシャクナゲを見ながらおにぎりを頬張るのはいかがでしょう。
【7月-8月】
御池周辺の木々の枝には緑が生い茂り、幹や根はもっこりと苔に覆われます。一面の深々しい緑黒い地面が作り出す空間は、まるでジブリの世界に迷い込んだような幻想を抱きます。
【10月-11月】
御池付近の細枝の幹肌は白く、遠目にはまるで凍っているかのように見えます。黒い地面や根を覆う苔との対比が非常に美しい光景です。また幹肌には大きなキノコが幾層にも連なり存在感を放ってます。

 

【補足】
山登りを終えたら、お宿で山の幸を堪能してゆっくりしていきませんか?
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